2024/09/18

ご飯と米粒


豪華な弁当の’ご飯’を粒子にバラしてしまえば、一つひとつの’米粒’に還元される。
それらの’米粒’をあらためて束ねてくっつけ直せば、元通りの’ご飯’に戻るだろうか?
おそろしく困難ではなかろうか。

僕が此度ここで書き留めたいのは、こういうことだ。


この宇宙・世界のあらゆるものは、さまざまな力と粒子による奇跡のような巡り合わせから成り、さまざまな「仕事(エネルギー)」を成している。
どんなに単純な物質でも、たとえば物理で最初に学ぶ放物線のごとく、数次の関数を以て動いている。
それら「仕事(エネルギー)」をもうちょっと統合的かつ簡潔に記せば
運動エネルギー としてW = Fx = mgh = 1/2 mv2 [J]
(さらに水力発電ダムのような位置エネルギー表現なら、 U = mgh [J] ともいえよう)
さて、この運動エネルギーを時間で微分してバラせば、あるいは計測明瞭なように特定距離で微分してバラせば、運動量 p=mv [kg・m/s] 
この運動量をさらに時間で微分しつつ特定方位ごとにバラせば、
ひとつひとつが 運動方程式 F =ma [N] による力(と質量)にまでバラすことは出来る。

ところがだ。
これらの力(と質量)をあらためて'何らかの距離と時間で積分したからとして、元通りの「仕事(エネルギー)をそっくり再現することは、途方も無く難しかろう。
少なくとも我々の眼前にては、二度とくっつかない ─ かもしれないぞ。

これなら何を語っているか分かるだろう。
こういうことなんだよ!


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掛け算と、割り算。
実体「量」と、論理「数」。
未来と、いま。
エネルギーと、エントロピー。
アナログ連続量と、デジタル微分ビット。
連続の因果と、一瞬の関わり。

宇宙と、素粒子。
恒星と、電磁波。
原子と、量子。
生命と、炭化水素。
地震・火山と、シリカ(半導体)。
電力と、電荷。

ハードウェアと、ソフトウェア。
コンピュータと、プログラム。
ハンドルと、スイッチ。
生命と、遺伝子。
免疫と、ワクチン。
ホモサピエンスと、LGBTQ。


意義と、データ。
文化と、情報。
絵画と、画素。
音楽と、音符
会話と、信号。

知能と、知識。
知見と、多数決。
意志と、弁証法。
学術と、メディア。
学力と、偏差値。
連続の因果と、一瞬の関数。
偶然と、必然。
自然選択と、適者生存。
人生と、スナップ写真。
放送文化と、広告視聴率。


シェークスピアと、ピューリタン。
トムソーヤーと、南北戦争。
ジャンバルジャンと、ジャベール警部。
バイブルと、マルクス。
ロシアと、ソ連。
シナと、中国共産党
フカヒレと、コオロギ。
役満と、吸い殻。


経済と、税。
市場拡大と、均衡財政。
自由経済と、統一通貨。
信用取引と、即時決済
価値と、価格
資産と、株価。
売上と、利益。
技能と、画一労働。
開発と、リサイクル。
経験則と、マニュアル。


人生と、マイナンバー。
住民と、移民。
姓名と、匿名。
民主政治と、アパルトヘイト。
大資本と、サラ金。
社会科と、金融教育。
プロフェッショナルと、ライドシェア。
満塁ホームランと、送りバント。

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我々まともな人類をブツ切りにしバラさんとする脅威は、いまや明らかだ。
それら脅威に身を委ねれば、単一通貨のカネ貸しだけが潤うんだ、あとは野と成れ山と成れ、砂漠とゴミと無数の死体だけになってしまう。


大学生や高校生の諸君はきけ。
「ブツ切り細断の思考」で進歩しうるのは物理学だけだ。
化学や生物学はむしろさまざまな掛け合わせで成っている。
じゃあ数学はどうなるんだと気色ばむ向きもあろうが、数学くんにはもとより実体そのものが無く、だから経過時間も因果も無いので、ブツ切りだろうが組み合わせだろうが縦横無尽にやってりゃいいんだ。


以上だ。
あくまで僕個人の思いつきでざっくり綴ってはいるが、本当に重大なことはざっくりと記した方がいいのではないかと、まあそんなふうに最近は考えているのだ。