2014/11/11

【読書メモ】 炭素文明論

炭素文明論  「元素の王者」が歴史を動かす 佐藤健太郎・著 新潮選書刊 
本書は昨年に初刊された世界史の動因分析本であり、サイエンスライターとして知られる著者がまとめ上げた快著。
そもそも歴史意識とは、人間のもの、ではその人間自身を突き動かしてきたモノが有ったのだろうか?
有った、それはまさにモノであった、つまり炭素であった。

本書の序章に総括されたところによれば ─  
有用な炭素化合物を発見し採集した段階こそが人類史のあけぼの、そして人為的に生産する段階、純粋に採取する段階、化学的な改変量産の段階を経て、現代はこれら有用化合物を超えた新規化合物の創造設計と製造の段階に至る、うんぬんと。
このくだりまで読んで、僕はもう本書を手にとってレジに駆け込んでいた。
ああそうか、人間は炭素化合物を段階的に発展せしめて歴史を紡いできたというわけだな…否!どうも真逆で、炭素化合物こそが人間の叡智を鍛え上げてきたと了察すべきではないか。

以前、「水が世界を支配する」 や 「理科で歴史を読み直す」 などを読んだ時もそうだったが、総じて素材論は文明/産業の新規需要を導いた偶発的起因、供給力増強に寄与したさまざまな試行錯誤、そして予期せぬ派生的事件などなど、これらを巨視的に交錯させつつ描き抜いており、よって読み手を飽きさせない。
とりわけ本書は、文明史を人間意思の段階的発展に帰着させがちな我々の視座を根底から揺さぶり、次々と引用紹介されるスケール感満点のコンテンツは学術的ながらも痛快そのもの、平易明瞭な文体と相まって実に新鮮に効く。
まさに、社会人の皆様はもとより、特に理科系も社会科系も人文系もとわず高校生含め合わせた学生諸君に一読を薦めたい快作である。

さて此度の【読書メモ】も、いつものように僕なりの随意書き留めにて、本書の章立てには特に拘泥せず、興味惹かれるままに綴ってみることにする。
なお、分子式や化学属性の仔細については、面倒かつ自信が無いのでここでは省く。



・炭素は電気的に中性で、かつ短く緊密に連結、互いに弾き合うことはない。
地表および海洋の元素分布においては、炭素は重量比で0.08%を住めるに過ぎないが、しかし天然あるいは人工の化合物のうち80%が炭素の化合物である。
多くの炭素化合物は水素に包まれて柔らかく流動的な分子=炭化水素として存在、この連結だけで何百万種以上もの炭素化合物が天然において、また人為的にも生成される。
炭化水素のうち、炭素の数が4以下であれば気体、5~十数個なら液体、それ以上であれば個体となる。
たとえば石油は、これら様々なサイズの炭化水素が混じりあったもの。

なお、人体を構成する元素のうち18%が炭素、また水分除いた体重の半分が炭素。

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・グルコース分子(ブドウ糖)は炭素と酸素に水酸基が結合した炭素化合物であり、これが燃焼して二酸化炭素と水に変化する際の化学エネルギーが、我々の活動エネルギーの大元となっている。
しかしグルコース分子における水酸基は水に溶けて流れやすいため、植物はグルコース分子をらせん状に連ねて=デンプンとしてエネルギー源を保存するようになっている。

・190万年前の人類祖先、ホモ=エレゥトゥスは、デンプン食材に人為的に水を加え加熱することで、水分子による膨化を実現、これによって容易な消化分解を覚えた。
まさにこの調理のためにこそ、彼らは火の使用を開始したのでは。
デンプンの消化分解が早くなったので、ホモ=エレクトゥス以降は短時間での摂取カロリーも増え(ただし膨化していないデンプン摂取能力は衰え)、またデンプン摂取が増えたからこそ脳の容積も大きくなったと推察される。

・世界各地で約1万3千年前ごろから大幅な気温寒冷化が始まり、多くの動物が絶滅、すでに狩猟生活でのデンプン摂取量の限界に至っていた人類は食糧が激減してしまった。
おそらくそのためにこそ、世界各地でほぼ一斉に1万年前ごろから人類祖先は農耕生活を開始、食材の計画的生産や長期保存を図った。
デンプン確保の食材として、米、稲、トウモロコシなどが有力となり、これらは変異を起こしやすい遺伝子を有するため地域や気温条件に応じた品種改良も大いになされたのだろう。
やがて寒冷期が終わると、これら作物を巡った経済や政治など人為も複雑になり、いわゆる世界史のはじまりとなる。

以降、現代まで、デンプン摂取量が人口を決定する有力要因であることに変わりはなく、稲の栽培に多くの水が必要であるように気温や環境要件に大きく依存していることもまた同様。

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・炭素と窒素の結合には、プリン骨格と称される結合形状があり、この構造は他の分子とペアを組みやすい。
こういうプリン骨格結合の化合物を、とくにプリン体と総称する。

アンモニアと青酸ガスを混ぜ合わせると、(なぜか)アデニンが生成され、これこそ地球上にはじめて出現したプリン体構造の化合物であったとともに、生命の基本物質のひとつである。
たとえば現在の生命DNAの核酸塩基4つのうち、アデニンとグアニンがプリン体。
さらにアデノシン三リン酸などをはじめ、生命体においてはプリン体が多い。

プリン体の化合物が人間の体内で酸化代謝を続けると尿酸に変化、尿酸は水に溶けにくいため身体内部で結石や動脈効果をもたらし、また針状結晶として析出すると痛風をもたらす。 
多くの哺乳類は尿酸を分解する酵素を有するが、霊長類と鳥類と一部の爬虫類はこの酵素が無い(ティラノサウルスも痛風であった)。

・一方で、尿酸の抗酸化作用が注目され、活性酸素による体内物質破壊を抑える機能がある。
ただ、かつてよく挙げられた尿酸=痛風=高知能の関係については、まったく論理的には証明されていない。

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・炭素は窒素との結合でアミノ酸も生成、アミノ酸は20種類しか存在しないが、それら単純なアミノ酸の極めて複雑な連結が生命の基本単位を成すタンパク質である。
アミノ酸のひとつがグルタミン酸であり、生物はグルタミン酸を摂取すると快楽を覚えるようになっている(母乳のアミノ酸も大半はグルタミン酸。)
さらにグルタミン酸は、人間の記憶や学習に必須の神経伝達物質である。

・昆布は乾燥重量の4%ものグルタミン酸を含み、味覚=ダシの素であるが、ほとんどが北海道など寒冷な海域で採取され、江戸時代に富山、鹿児島、沖縄などの貿易ルートを介して日本全国に広まった。
19世紀初め、薩摩藩は極端な財政破綻状態であったが、奄美や琉球で製造した砂糖を大坂で販売、その儲けでこんどは蝦夷地の昆布を大量に購入して清に輸出。
この一連の取引継続により、薩摩藩は財政の健全化、それどころかここで蓄積された資本が薩摩藩の倒幕活動の源泉ともなった。

・池田菊苗は昆布ダシをもとに、今世紀はじめにグルタミン酸の結晶抽出に成功、これを特許化し、「味の素」として生産へ。
この美味みが、日本人の食材摂取量の増加に貢献した。
味の素社は60年代にグルタミン酸を石油からも合成、あくまで分子化合物としてみれば昆布からでも石油からでも同じものであるが、科学的論拠は無きままこの製法から撤退されられている。

人間の有するグルタミン酸(の味覚)への受容体が欧米で認められたのは、2000年になってから。
最近では、脳内のグルタミン酸受容体に作用する薬として、アルツハイマー症などによる記憶力減退に対処するものなども開発されている。

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・香辛料の多くは、6個の炭素原子によるベンゼン環(芳香系)に酸素原子が結合したフェノール構造で、そこにアミノ酸のひとつであるフェニルアラニンが変換合成された化合物である。
もともと、香辛料は植物が身を守るために体内に生成した殺菌物質。

・古代エジプトでは香辛料を味付け香料のほか防腐剤や医薬として用いており、アラブやインドと取引航海を行っていた。
アレクサンドロス大王の遠征によって、香辛料は初めて西洋に持ち込まれ、食肉習慣における鮮度高い肉の必要性から、香辛料の防腐剤機能が大いに求められるようになった。
古代ローマの時代には、アレクサンドリア市からローマ市への積荷の3/4が胡椒であった。

・イスラーム勢力が勃興し拡大するとともに、香辛料は産地も消費地も地中海からインド以東にまで広がる。
そこに十字軍が侵入すると香辛料はヨーロッパにさらに浸透、ヴェネツィア商人が地中海からイスラーム世界までの香辛料取引にて莫大な利益をあげた。
やがて今度はオスマン帝国が出現し、ヴェネツィアの商業路を押さえつつアジアまで繋いだ香辛料貿易の大ネットワークを築く。

・ヨーロッパ人は、地中海もオスマン帝国も経ずにアジアに直接到達するアフリカまわりのインド洋ルートを考案、ヴァスコ=ダ=ガマがこれを実現し、香辛料貿易の更なる利益を巡る大航海時代が始まった。
なお、スペインが派したコロンブスは新大陸に到達、ここで唐辛子を新発見し、これは発汗作用が評価されて主にアジア諸地域に広まっていった。
ポルトガルはナツメグやクローヴの特産地であるモルッカ諸島までおさえ、一方スペインはマザランを起用して西回り航海でのモルッカ諸島到達をはかった結果、世界周航の実現へ。
やがてイギリスもオランダもモルッカ諸島の香辛料争奪に加わるが、アンボイナ事件や英蘭戦争などを経てオランダが独占するにいたる(この際にオランダはイギリスにマンハッタン島を譲っている。)

・18世紀にヨーロッパで、いわゆる農業革命(ノーフォーク農法やカブの品種改良など)が始まると、家畜の年間通じた飼育が可能となり、さらに冷凍法も確立された。
こうして鮮度の高い食肉が実現されたため、ヨーロッパにおける香辛料取引は鈍化していった。

・一方で、香辛料はもとより多様な香水の原材料でもあり、人工的な香水の開発はいよいよ続けられており、また唐辛子は鎮静剤としての機能も注目されて研究が進められている。

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・東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の国防を可能ならしめた有名なギリシア火薬も、中国唐代の黒色火薬も、無機化合物である硝酸カリウムを主成分としており、硝酸カリウムにはニトロ基が含まれる。
この硝酸カリウムは窒素-酸素の不安定な結合で、ここで高密度の酸素が可燃性物質と結びついて「酸化燃焼」が起こると、これらが窒素-窒素、炭素-酸素の結合に組み替わり、これら結合エネルギーの差が爆発力になる。
(※ ここのくだりは、物理学の知識に欠ける僕にはとりわけ難解なところ。)

・中国宋代には火薬が飛び道具と結びついて、金(満州系の異民族)との抗争に用いられた。
原料のひとつに用いられた硫黄は中国ではほとんど産出されなかったので、日宋貿易の主力品として日本が硫黄を提供していた。
モンゴル帝国も火薬をイスラームの投石機で飛ばし、ヨーロッパに侵入して火薬兵器の製法を伝え、ヨーロッパでは火縄銃が作られる。
またモンゴル帝国は火薬兵器をもって金も宋も滅ぼしつつ、日本にも襲来。
オスマン帝国のメフメト2世の治下、ハンガリー人ウルバンが開発した火薬大砲が、東ローマ帝国のコンスタンティノープル陥落と帝国滅亡をもたらした。

・やはり火薬兵器の原料である硝石は硝酸カリウムの結晶であり、こちらは糞尿のアンモニアが地中の硝化細菌によって酸化イオン化したもの。
よって近代半ばまで、硝石はトイレの下から採掘していたが、インドのガンジス河で世界最大の硝石鉱床が発見されると、イギリスはインド植民地化を進めていった。

・19世紀になって化学的手法が進むと、 爆薬の成分そのものが調合されるようになり、シェーンバインによる綿火薬、ソブレロによるニトログリセリン合成へ。
ニトログリセリンは、硝酸における不安定な窒素-酸素の結合を炭素ともども極めて高密度に閉じ込めたもの、酸化燃焼の連鎖反応が極めて早く、爆発力は極めて高い。
なお、ニトログリセリンは人体内で分解されると一酸化窒素を生成、これは血管拡張作用があり、狭心症の発作を沈める効能もある。

・ニトログリセリンは液状であり取り扱い困難であったが、ノーベルが土(珪藻土)に含ませて固形化、これがダイナマイトで、鉱山開発などに大いに活用されるようになった。
ノーベルはダイナマイトが戦争の抑止力になると信じていたが、ダイナマイトは戦争においても大いに活用されてしまった。

・日本海軍の技師であった下瀬雅充は、硝酸に似たニトロ基が3つ結合した化合物であるピクリン酸を砲弾内部に入れた「下瀬火薬」を開発、これが日本海海戦でロシアのバルチック艦隊撃沈で威力発揮。
こうして砲弾による戦艦撃沈が可能となったため、世界主要国の戦艦は巨艦化と大砲実装に向かう。

・ニトロ基を炭素ともども凝縮した新型分子の設計と合成(つまりさらなる強力な爆弾の研究)は、現代もなお精緻に続けられている。

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・石油は炭化水素の様々に混じりあった物質で、気化しそれから冷却すれば、(分留すれば)、沸点差によって炭素原子数ごとの分子に分けられる。
炭素原子が1つだけのメタン(都市ガスの成分)、 炭素原子が3~4つの液化天然ガス、炭素原子5~10個のガソリン、11~15個の灯油、15~20個が軽油、それ以上の炭素数の成分が重油へと、重量と揮発性に応じて分子の分離が出来、残油はアスファルトに用いられ、さらに不純物も除去。
このように石油の用途は極めて広く、特に20世紀以降は戦争の要因であるとともに、プラスチックや人工繊維など合成分子をとてつもなく多様に増やしてきた。

・なお、炭化水素である石油の炭素と水素の構成比は1:2だが、やはり炭化水素であるシェールガスの主成分はメタンで、炭素と水素の構成比は1:4である。
このためシェールガスは、燃焼したさいの二酸化炭素放出量が相対的に石油の半分ほど、だがメタンそのものも温室効果をもたらす。

・石油の燃焼が二酸化炭素濃度を上昇させ、地球温暖化をもたらし、また世界経済の不安定要因ももたらしてきたため、石油を代替する燃料源としてエタノールが浮上。
石油同様に液体として運用出来、安定供給が可能で、それでいて人体への悪影響も無いものとして期待されている。
植物(たとえばトウモロコロシ)の体を成す炭素化合物は空気中の二酸化炭素を元に出来ており、これを発酵させ更に分離抽出した液体がバイオエタノール、だから燃焼させても大気中の二酸化炭素を増やしたことにはならぬ。
…という理屈がいわゆる「カーボンニュートラル」論。
(※ この論の理屈付けがどこまで科学的に正当であるかは、ここでは問わない。)

さて実際のところ、バイオエタノールの製造工程で投入される全エネルギー量は、そのバイオエタノールの燃焼によって得られるエネルギー量とほとんど変わらない、との見方が多勢。
それ以前に、世界の石油消費量は年間40億トン、だがトウモロコシの年間産出量は年間8.7億トン、ここから採れるバイオエタノールは最大でも3.5億トンに過ぎず、さらに石油と比べバイオエタノールの燃焼効率は2/3に過ぎない。
にもかかわらず、食材としてのトウモロコシは明らかに減ることになる。

このような批判から、穀物によるバイオエタノールではなく、植物の体を構成するセルロースを元にエタノールをつくる研究が進んでいる(第二世代バイオエタノールという)。
セルロースは廃棄材や廃木からも採れるはずだが、実際には分解が難しく、シロアリの腸内細菌の転用などが考慮されている。

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・炭素化合物の応用としては、PET(ポリエチレン=テレフタラート)や、液晶ディスプレイ、有機EL(エレクトロ=ルミネッセンス)が既に我々の日常に馴染み深い創造的素材であり、いずれも素材自体が頑丈であり、軽量であり、エネルギー消費量が少なめのもの。

・炭素の純粋な形態は、黒鉛(グラファイト)、ダイヤモンド、無定形炭素(燃えかすのすす)がずっと知られてきたが、更なる構造形態の炭素として「フラーレン」が発見されると、90年代以降は合成も進められている。
フラーレンはその球状の形がナノレベルの潤滑剤として用いられ、また極めて薄くて軽量な特性ゆえ、超薄型の(どこにでも自在に貼り付け可能な)太陽電池素材としても期待されている。

・もとより、炭素同士の結合力は他のあらゆる原子同士の組み合わせより強靭であり、鉄の1/4の重量でも強さは10倍以上で硬さは7倍以上。
ゆえに「炭素繊維」は既に、機材やインフラ工材へ活用進められている。
NEC(日本電気)の飯島澄男博士は91年に、黒鉛を筒状に丸めた形状の「カーボンナノチューブ」を発見、これは炭素繊維よりもぐっと高密度で強靭な素材として合成研究が続けられている。
カーボンナノチューブは炭素原子の配列から導体にも半導体にもなりえ、仮に半導体としてコンピュータに用いれば、現行の素材よりずっと低電力かつ高速な情報処理が実現されることになる。

・人体内にてがんやリウマチを起こすタンパク質の「活動を抑える」ための、人工的な抗体をつくる研究が、バイオ先端技術をもって進められている(いわゆる抗体医薬というもの)。

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※ 参考 『シェールガス革命で世界は激変する』 より

・シェールガスからはエタン、ブタンなどの成分を採取出来、またエチレンやトリニトルなどプラスチック原料の採取も可能。
従い、プラスチック材料費も安価で済むことになる。
実際、アメリカの大手化学メーカがシェールガスを原料としたエチレン・プラントを動かす予定。 

・シェールガスはメタン純度が高く、精製分離すれば良質な水素エネルギーが得られることが分かってきた。
これは現行で開発ベースである水素燃料電池(活物質として水素と酸素を反応させて発電・蓄電する)の実用化を、一気に拍車させる技術たりうるかもしれない。


以上