2025/02/28

Think Big (3)


・「学問は役に立つか?」という問いは、「人生には意義が有るか?」と同様、リベラルバカの愚問だ。
「いつか/どこかで」としか答えようがない。
逆に、「おまえは宇宙の果てを知っているのか」と問い返してみれば、むぐぅと黙りこくってこの問答は終わる。


・教育は、教える側も学ぶ側もいわば酸化還元のごときで、同じ記録が残るんじゃないかな。
シナの諸王朝や帝国は日本人の祖先たちを大いに教育した ─ とシナは主張するが、ならばシナ側に「そういう教育記録」が残っているはず。
たとえば小野妹子に対して何を説いたか、菅原道真に何を教えたか。


・宇宙のどこかに我々人類を超えた「知的生命体」が存在するか?
この問いに対しては、熱力学や数学などに即しつつ「存在するよ」と答えるのが通例らしい。
ならば、そういう「知的生命体」は個体間のバラつきが大きいのか?或いはAIのように思考も運動も収斂統一されているのか?どうなんだろうね?


・電荷の符号化やデータ化や演算や転送複製を「インターネット機能」とすれば、1つあるいは2つの電子素子のみがインターネットを成すことはありうるだろうか?


・「電圧」と「水圧」と「血圧」が現代文明を規格化している。
もちろん、どれも安定していれば健全な国家民族であり、どれかが不安定に変動散逸していれば野性的なバカということになる ─ と言い切れるのかな?


・地球の経済が通貨インフレを継続してゆくと、あらゆる電子通貨/コンピュータの「運用エネルギー」総計が地球上の全物質の「物理エネルギー」を超える日が来るだろうか?
理系と文系の違いは、こういうところじゃないかな。


・物理学にては、或る系にてさまざま物質粒子が増えればそれら衝突機会も増え、ゆえに「仕事量」も増えることになっている。
しかし経済学にては、或る系にてさまざま物質粒子と人間が増えればそれら衝突機会がむしろ減り、「仕事量」も減っていく場合が…
文系の鍵はカネと価値と権利か。功罪ともども。


・ICT関連デバイスというかガジェットは、性能あたりのコストが凄まじく変動してきた。
だがエアコンや自動車の入出力エネルギーとコストは、そうでもない。
じゃあエネルギー熱量あたりコストは?食糧は?


・あらゆる物質分子は運動量が安定し、関わりも安定している。
だから物質も、また人間自身も、量的に安定している。
よって電圧も工業製品も量的に安定している。
ところが、「通貨」だけは量が乱高下している。
つまり「通貨」は地球上で最も不安定な物資であろう ─ いや物質ですらない、ただの数学上の論理でしかない。


・価値(value)そのものの基準物質が「量子/粒子レベルにて」実在するだろうか?
実在するならば、その実在量に応じて市場価値も大きくなるのだろうか、それとも小さくなるのだろうか?
どちらでもないとすれば、なぜ経済学は成立しうるのだろうか?
ここのところ一貫した説明は無い。これからも無いのでは。


・電子(暗号)通貨の運用目的は、通貨効用を排他的に独占し、'通貨需要を高め続ける'こと。
一方で、量子AIはさまざま財貨の複製と調達を高速化するので、'通貨需要は下がっていく'。
…とすると、先進国がこれらを同時に強化するかどうか。
トランプと仲間たちはどちらに重きをおくのかなぁ。



・通貨は①流動/交換および②信用保持の「能力」媒体。
これら「能力」あればこそ「価値」もある。
とりあえず、ここまでは実体上認めるとしよう。
さて、どれだけ円建て資産が有っても、円の「能力」がこのまま低減し続ければ「価値」も下がり続ける。そのうち全部海外に買われるか、或いはゴミになっちまうぞ。


・人間は仕事(エネルギー)を'外部化'し、物質合成も'外部化'し、アルゴリズムも数学すらも'外部化'しようとしている。
こうやってどんどん'外部化’を進めるならば、人間自身は何のために思考活動を続けるのだろうか?カネ儲けか?裁判か?戦争か?宇宙進出か?これがアメリカか?
※ 芸術はどうなるんだろう?


・「知力」は簡単には定義出来ないのに、「経済効率」はほいほいと定義出来るのが、実におかしい。
だって、経済効率と成長の源泉は「知力」ってことになっているんだぜ。


・どんなモノでも資源でも本来は実体「量」であり、これら量が需要と供給を自然に決めるはず。
しかしこれら量を「数」にすりかえれば多数決によって寡占も収奪もできる ─ という知恵も古くからあり、とくに近代以降は統一通貨や証券や代議制などが文明の主となってしまった。
国連やNATO左派やゼレンスキーがそういう連中か、そして大御所がいわゆるディープステートか。
もう限界かもしれない。


・モノと知識は、属性上も機能上も別物なのでハッキリ峻別出来る。
しかしここに「情報」というタームを混ぜるとウヤムヤになり、モノ⇔情報⇔カネをすり替えることも出来る。たとえば遺伝「情報」とか。
これが英米とくに左翼の手口だった。
トランプ復権後の世界は「情報」が無くなる気がする。


・AIや量子コンピュータは、人間よりも遥かに精緻にものの現象/状態を認識出来、だから生命の生死判別も精密に出来るだろう。
ではそれらコンピュータは「倫理」を理解出来るか?フランケンシュタインの怪物創造に異議を唱えうるか?そこまでいかずとも万能細胞などについては?核兵器開発は?


・AIが何もかも「知り尽くしている」段階に至ったら、情報秘匿も暗号演算も要らなくなる?
むしろAIが人間に対してとてつもない暗号で挑んでくるかもしれない。


・デジタル化技術は、さまざまな意義や文脈のアナログ実体量を、一定電圧下で数値符号化し、画一に断片化。
もちろんこれらデジタルの断片は意義も文脈も絶無。カネそっくりだ。
だからこそ、複製や転送や改ざんをも可能にする技術。
一方で、自然環境はアナログに変容し続けている。
よって、もとどおりの実体には復元不能。


・なんらかの音階の調べがあればこそ、音符が音楽になる。
なんらかの教典があればこそ、思考は物語をつくる。
これら全てをニヒリスティックにバラすのがデジタル思考。リベラルや左翼はこういうもの。卑しい政党や下請企業も。



・情報の完全なデジタル化とは、データの暗号化と複製と伝送が永遠に’数学の支配下’に入るってことだ。
これでどうしてセキュリティレベルが高くなるのか?
むしろ元々の物質や身体のアナログなバラつきに拠ってこそ、セキュリティレベルが高まるのでは?(物理学上はこっちが正論なのでは?)


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…もうちょっと続く

2025/02/26

Think Big (2)


人間自身は物質で出来ているので、’物理上の保存則’に拠っている。
さらに、その人間が信奉する数学はしばしば’対称性’を成している。
ならば、宇宙は原初以来ずーっと同じものの同じ運動のみで成っていることに…
それでは、’エネルギー(エントロピー)の不可逆性’とどう関わってくるのかな?

学術素人の僕にはさっぱり収まりがつかない。
このウヤムヤさの内にこそSF(フィクション)が在るのではないか。


・観察/描写に則った、物質の属性分類と表現形式。
まず、物質の属性をその’粒子性’とみて、それぞれ相応の一般法則を記す。
あるいは、その物質の固有の状態を’波動性’とみて、波動関数で表す。
さらに、’固有のベクトル/行列’とみなし、線形代数で表す…。

だから何だってんだ?文系あがりの俺だってこの程度の概説は分かる。
もちろん経過時間だの(非)局在性だのを絡めると難度がどかーんと上がることも分かっている。


・’思考’は物質同士の反応だろうか?
宇宙のどこかで、さまざまな物質粒子が、遥か遠大な時間ドカンドカンとぶつかり合っていたら、いずれそこから何らかの’思考物質’が生じることがありうるか?
それら’思考物質’が再現性や対称性に則って経路や回路を成するとしたら、数学そのものではないか?

…とすると、物質そのものが数学を成していることに?
……とするとだな、再現性にも対称性にも則っていない物質と運動は、数学に乗っかるっことはなく、すると我々にも解析のしようがない??


・「情報」とはじつに不明瞭なタームだ。
いったい情報とは物質か、媒体か、人間論理か?
ノイマン→シャノンらによる情報通信理論は、熱力学になぞらえて、人間なりの一定の秩序情報の確定量/未確定量をエントロピー表現しつつ、必要な電気伝送路を定義。まあそんなようなもん。
してみれば情報とは電気電子つまり物質量であるともいえるが、ここで入出力される秩序情報そのものはあくまで人間論理であって物質ではない。
…いや、やっぱり物質のうちに人間論理が在るのだろうか?


・「モデル化」という日本語は曖昧で、模倣なのか例示なのか抽象化なのかハッキリせず、技術設計者と怒鳴りあったこともある。


・いかなる電磁波(場)にても、いかなる重力下にても、いかなる物質組成の環境にても精密に駆動し続ける ─ そういう全宇宙対応型のコンピュータやロボットを製作出来るだろうか?
もし出来ぬのならば、物理は数学に敗れたことになるのではないか。

もし出来てしまったならば、それらコンピュータやロボットはおのれらを「数学そのもの」だと信じ、さらに宇宙そのものも数学の系であると信じ…


・真空空間においても消えることなくずっと保存される数学はありうるだろうか?
真空空間にても人間やロボットを働かせる、そんなプログラムがありうるだろうか?
ありうるとすると、どこに保存され、あるいはどのように転送されうるのだろうか?


・あらゆる系には入口があり、そして出口もあるという。
宇宙や自然はそうとも言えよう。
だから如何なる袋小路からも必ず脱出できると。
しかし数学においては、入口も出口も無いのではないかな。
だから(少なくとも人間にとっては)難しいんだよ、小憎らしいほどに難しい。
吸っても吐いても分からないんだ。
生きても死んでも分からないんじゃないかな。


・プログラミング言語について。
いわゆる言語は知識命題とロジックの組み合わせから成るので、たとえロジックが正しくとも書いているやつがキチガイでは意味を成さない。
しかしプログラミングは数学と同様にロジックのみから成るので、書いているやつがキチガイでも成り立ちうるんだよこれが。


・「人間の数学」はあくまで人間の本能から生じたものか、それとも宇宙全体の永遠の真理なのだろうか?
或るサイコロが地球上で1の目を出す確率と、同じサイコロが月面上で1の目を出す確率は、きっと同じだろう。
ゆえに「人間数学」は全宇宙の真理といえるのだろうか?


・かつて東芝に就職したころ。
「ハードウェア(物質)の内にこそさまざまなソフトウェア(構成論理)が在りますね?」と年長者たちに話しかけたら、「バカ、逆も真なりだ」と。
ならば世界中の通貨を合わせたら地球をもう1つ作れるのかと、当時の僕は訝った。


・コンピュータはソフトウェア技術だと、数学マニアなどは言う。
しかしソフトウェアの再現性や安定性は、ハードウェア/物質/電気在ってこそでしょう。
そしてハードウェア/物質/電気の在りようを説くのが物理学。
ひっくるめて見れば、コンピュータは物理学上の実在、だからノーベル物理学賞の対象に…?


・「論理」を組み合わせ続けていくと「物質に成る」だろうか?
もっと端的に、AIになんらかの数学計算をひたすら継続させると、このAI自身が体細胞や脳神経に成りうるか?
また、生命「情報」は物質か論理か?「心(こころ)」はどうか?
今般のノーベル物理学賞きっかけにいろいろ考えてしまう。


・「宇宙のエントロピー増大」
「核融合(素粒子などの多様化)」
「生物種と個体の多様化」
こうして並べてみると科学解釈上の’つながり’は分からなくもないが、汎化学習を続けたAIは統一解釈を提示できるのかな。
(AI/ネットワーク自身の物理コンフィグから何か自覚しうるものなのか?)


・もしもAIがあらゆる物質の運動について「逆」学習≒忘却のごときを進めていくと、いずれエントロピー最小状態ビッグバンの在りようを解明する?


・数学は’無限’を前提として成り立つ。
それでは、生成AIは汎化学習によって「生と死」を理解出来るようになるだろうか?
或いは、いつか人間が全て居なくなっても、AIは宇宙のどこかで何らかの物資の形質をとり、何らかの数理演算を延々と続けることになる…? 


・AIに訊いてみた。
「1000年後の人間はどんな言語を話しているだろうか?」
すると、「データが希少なので分かりません」 と返答してきた。
更にAIに訊いてみた。
「100万年後の数学はどのようなものに…?」
すると「ふっふふふふ」と笑い声が ─


・『何も考えるな』『何もするな』というプログラムがありうるだろうか?
これらコマンドはどこから誰に発せられるのかな。


・地球人類がこよなく信頼するAIに宇宙人がハッキング仕掛けたとして、そのため却って地球が幸せになったとすると、ハッキングはウイルス同様に人類をさまざま変化させ強化もさせ
 ─ となると、そのハッカー宇宙人はいったいどういう存在なのか。


・学校の授業で或る簡単な関数に出っくわし、これは定義域も極限もハッキリした「連続」であるとする。
一方、夢の中でも全く同じ関数に出っくわすが、こちらは定義域や極限が判然としない「不連続」とする。
以上から、夢は「不連続」であると言えるだろうか?


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さらに続く。
今度は人間の損得も大いに踏まえつつ綴ってみよう。

2025/02/24

Think Big (1)

おのれなりのヒラメキや呟きを、ざっとぶちまけてみたくなることがある。

だからって新たな境地への飛躍を図っているわけではない。
むしろ、思考の到達点どころか視座すらもぐらついてきて、もしかしたら俺はバカなのかもしれぬと…そういう雑記群である。

もうちょっと自己肯定的に明かせば、これまでに細々書いてきた ─ そしてこんごも書くつもりの ─ ささやかな学園SFもの(?)の着想ヒント集でもある。
もうちょっと責任世代風に言えば、若手社会人や学生諸君の思考枠や経路をどかんどかんと拡張しあるいは吹っ飛ばす、そんな効果を期待しての雑記集ではある。

もちろん、こんなもの読んでいても大手予備校模試の学力偏差値が高くなりはしないよ、むしろ下がっちゃうかもしれない。
知ったことか。


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・タイムトラベルについて。
全宇宙の「在りよう」が遥か始原から超未来までさまざまバラつきつつも、「実体粒子」の総量は常に同じであるとしたら、どんな物質も生命でも人間でもその巨大な「在りよう」を時や処を超えて’分業’し続けているに過ぎず…
すると何もかもがタイムトラベラーということに?
いや、タイム自体がそもそも気のせいだったということに?

こんなふうに考えると、いわゆる量子もつれについても納得出来てしまう、そんな気になる。


・「真空状態」での電子陰極線などなどについて。電子運動や静電気力などは理解しやすい。
難解なのは「真空」そのもの。
そもそもなぜ宇宙に「真空」が在るのか?
「真空」に本当に何も無いのならいかなる粒子も永遠に存在しえないのでは?


・道路と打ち水と気化熱についてのニュースを聞いて、ぼやっと閃いたアホみたいな疑念。
或る'真空空間'に特定の水分子のみが在り、(なぜか)運動エネルギーによって放熱するとして、この熱をこの水分子自身が吸収し気化することはありうるか?
ありえないならば、発熱と吸熱は別個の現象ということに?


・高校の物理/化学にては、質量保存則を学び、また原子核の質量欠損も学ぶ。核融合もちらっと。
ただし、物質も電磁気自体も「非圧縮性流体」が前提となっている。波媒質の一瞬ごとの角振動数や変位の検証にても密度は一定とされているようで。


・我々を活かすのは体感出来て腹に収まるもの。質量が有って力を為す実体と場だ。 一方で、距離サイズや時間やカネや法律などは、あくまでも脳内の間接論理でしかない。 アルキメデスやガリレオなどが暴露してきたとおりだ。縄文人にも分かっていた。しかし意図的にごっちゃ混ぜにする文明圏も在った?

そういえば、「SI基本単位」は7つ存在し、時間と長さ、質量、電流、温度、物質量、光度の各物理量について、それぞれ秒とメートル、キログラム、アンペア、ケルビン、モル、カンデラが定められている。


・物理で学ぶ波「媒質の単振動x正弦波」の'エネルギー'と'粒子量(強さ)'。
粒子ひとつの単振動エネルギーは 振動数と振幅それぞれの2乗および媒質密度と伝播速度に比例と。
これを最大速度時の運動エネルギーから導くか、ばねのエネルギー保存則から連想か。こういうところに高校や予備校の思考センスが。

そんなことはともかくも、こうして確かめてみれば振動数も速度も長さもあくまで論理数にすぎず、’実体’は何らかの物質粒子のお’量(強さ)と’エネルギー’だってことが納得は出来る。


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・雷やオーロラなどは「自然物」における電荷と電磁界の現象。
一方で、持続的な交流電流は「人工物」。コンピュータもロボットもだ。
では人間の脳神経は「自然物」か「人工物」か?
物理学はどちらに軸足をおいているのか?


・人間自身は物質で出来ているので、物理上は’エネルギー(エントロピー)の不可逆性’に拠っているはずだが、しかしその人間が考案する数学はしばしば’対称性’を成している。
さらに物理学が万物の運動の’再現性’を約束するならば、宇宙は原初以来ずーっと同じものの同じ運動のみで成っていることに…
このウヤムヤさの内にこそSF(フィクション)が在る。


・超AIが宇宙の万物(情報)をデジタルに微分微分してゆく、この「デジタル化プロセス」のためにあらゆるエネルギーが投入されるとする。
このプロセスがずーっと続いてゆき、あらゆるもののエントロピーを増大させる一方ならば、いずれは宇宙の万物が極限ビットに帰し、電磁波の作用すら効かなくなり、永遠に停止し…
こんなアホな事態がおこりうるだろうか?
(SFとしては楽しめるかもしれぬが。


・東芝に入社してすぐに教わったこと。あらゆる工業は、プロセスもまた成果物も定電圧に拠っていると。
ほほぅ、ゆえに情報通信のプロセスも成果物も定電圧なのだなと若いわかい僕は納得はしたのだったが ─ ならば我々人間の脳神経も数学も定電圧なのだろうかと、却って不思議な気がしてきた。今もだ。


・はるか遠い昔の最初の生命が光合成を始めたとき、その物質環境の電荷と電場は一定の電位を成していたのだろうか?それともランダムだったのか?
なぜ我々人類は一定の電位電圧にて機械とコンピュータとロボットを作るに至ったのだろうか?


・量子コンピュータと超電導素材とAIを活用すると、同じ物理上の「仕事」あたりの電力消費は全世界で本当に増えるのか?
むしろ減るんじゃないのかな。
全く新規の物質創造のごとき「仕事」が増えていけば、電力消費も相応に増えていくだろうけど。
空論じゃないよ。経済と政治と教育に関わる重大事項。


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・もともと宇宙は万物が非局在の巨大なアナログ慣性系。
このエントロピーに抗うため生命物質が出来たが、それぞれは変位(変異)の秩序が必要なので、メスたちが体内に同期クロックを生成。
ここから生命は宇宙を「時間」でデジタルに測るようになり、物理感覚が局在化し、数学を併せてカネだの法律だのを発案し、オスたちを働かせ
…という思いつき。


・あらゆる生物種は、ひとつひとつの個体が多様にバラついていればこそ、集団絶滅を避けうると。
しかし多様性を確保するためには、さまざま変異の機会も多くあるべきで、だから大集団のギューギュー押し合いへし合いが望ましいと。
とすると、バラつきとギューギューを両立させる要件はああ分かんねえ。
ともあれだ、多様性と適者生存について議論するなら、このくらい考えて欲しいもんだ。


・地球の重力がもうちょっと大きければ、地上から宇宙船を打ち上げることは出来なかったろう
 ─ とのことだが、それ以前に人類自身が出現しなかったかもしれないのでは?
(いややっぱり出現していただろうか?)


・地球上のあらゆる樹木は、どれもこれも幹や枝葉が別方向を向いている。
太陽の変位に応じているという。
これら樹木を金星や火星などで育てたとすると、やはり幹も枝葉もひとつひとつが別方位を向いてしまうのかな。


・眼が光に「反応」しているとき、光もその眼に「反応」していると言えるか、あるいは言えないか?


・あらゆる生命が熱力学の宿命に抗してさまざま変異してきたとすると、一斉絶滅が可能になった人類はむしろ熱力学に殉じる経路を選択したのか。
こういう巨大な科学文明論争はしばらく以前まではさかんだったのだろうが、現在は政策的に?思考をミクロ化しているのかな。トランプたちの本音はどうなんだ?


・「世界文明は化石燃料と鉄とケイ素と硝酸で出来ている」とかなんとか主張している本があったような。
確かに、肥料も爆弾も鉄筋コンクリートも半導体もプラスティックも該当している。アメリカがあり余っておりかつ求めているもの。
でもアメリカにとって最重要の物質は水ですね。
アメリカどころか、全人類にとって最重要のもの。


・水分子についての物理。
たとえば;
雨だれはどのように石を穿つのか?
雪はどのように積もるのか?
雲はどのように動いているのか?
質量も表面積も重力も運動量もエネルギーも熱も静電気もその他も、実体粒子として、あるいは論理数として、あれこれ関わってくるテーマでしょう。
こういう’水物理’こそ高校物理~共通テストにて必須とすれば…と思うことはある。


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しばらく続く。

2025/02/17

物理で学ぶエネルギーについて大なり小なり

物理の楽しさは、さまざまな物質(物体)の運動や仕事/エネルギーの繋ぎ合わせ、そしてそれらの作用/反作用や保存則、さらにはエントロピーと生命論であろう ─ なんてことはたいていの高校生が学校でさんざんぱら聞かされてきたところであろう。
そうはいっても、学校や予備校ではどうしても単元のブツ切りとバラ売りが率先されてしまい、だから超微小世界から超巨大宇宙までバーーンと貫くでっかい思考スケールはなかなか育まれないもの。
そこんところ、一介の教育関係者なりに、ちょっと挑んでみようかと思い立った。

もとより僕は電機メーカ在籍時より物理ファンではあっても、物理分野における職歴は無く、それどころか理系キャリアに一歩たりとて足を踏み入れたことのないド素人ではある。
でもね、いわゆる文系職あがりではあってもね、高校物理くらい大半は分かってんの!
(大人とはそういうもんだ。ついでに言っとけば英語だって大学時代まではバカレベルだったが、海外営業や技術提案書にて英語を使っているうちに大抵のものは読めるようになっちゃったのだ。)

さて、今回は「高校物理に則ったエネルギー論」をひとつの大系とし、過去数年にちらっとしたためてきた数件の読書メモに則って以下にざーっと引用紹介しておく。


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『人類の未来を変える核融合エネルギー 核融合エネルギーフォーラム・編 C&R研究所』 より

水素1gを「化学的に」燃やして得られるエネルギー(水から水素1gを得るための最小エネルギーに等しい)は約1.43x105Jである。
一方で、同じ水素1gを「核融合」させて得られるエネルギーは3.38x1011Jにもなる。

核融合炉における核融合燃料として、水素同位体の実用化が図られ続けている。
とくに地球上では、重水素(D)と三重水素トリチウム(T)によってヘリウム(HE)同位体と中性子(n)が生成される核融合が最も反応しやすいため、最有望視され続けている。
(とくにDT核融合反応と称す。)

この1核子あたりの反応式は  1D2 + 1T3  →  2HE4+ 0n1 
核融合反応前も反応後も、陽子の総数は2であり、中性子の総数(質量数-陽子数)は3である。
さて、これを原子量(アボガドロ数あたり総質量)でみると、反応前の重水素(D)のは2.141g、三重水素(T)の原子量は3.0160g、合わせると5.0301gとなる、が、反応後のヘリウム(HE)は4.0026g、中性子(n)が1.0086gであり、合わせると5.0112gにしかならず、反応後の質量は反応前より0.4%ほど軽くなったことになる。
※ アボガドロ数約6.3x1023 あたりの原子量としては約0.02g 軽くなったことになる。

この「質量欠損分」が、ここでの核融合反応によって運動(速度)エネルギーに変換されたことになり、1.7x1012J に相当。
これを電位差1Voltあたりの電子の運動エネルギー(つまり電子ボルト)1.6x10-19J≒1eV で換算すると1.06x1025MeV となり、あらためてアボガドロ数で割れば1回あたり17.6MeVがここでの核融合反応で運動エネルギーに変換されたことになる。
(さらに内訳として、ヘリウム(HE)では3.5MeV, 中性子(n)では14.1MeVとなる。)

※ なお同社・同編集部による本年初版の『世界が驚く技術革命 フュージョンエネルギー』にては、ここでの核融合反応によって変換された運動(速度)エネルギーは 1.8x1012J と記されている。


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『人類、宇宙に住む ミチオ・カク 著 NHK出版』より。
カルダシェフによる文明段階尺度など。

60年代にソ連の天文学者カルダシェフは、エネルギー消費量をもとに文明の段階を評価する尺度を考案した。
まず「タイプI」は、惑星に降り注ぐ恒星の光エネルギーを全て利用可能な文明で、平均的なエネルギー利用可能量は約7x1017W (J/s) となる。
これは今日の地球における我々のエネルギー出力の10万倍に相当、逆にいえば我々は未だタイプ0.7程度の段階に留まっていることになる。

次に「タイプII」は、恒星が生み出すエネルギーを全て利用可能な文明であり、じっさい我々の太陽の全エネルギー出力が約4x1026Wである。
そして「タイプIII」は、銀河全体のエネルギーを利用可能な段階の文明であり、上の太陽の全エネルギーと銀河の恒星の数から、この段階でのエネルギー利用可能量は約4x1037W となる。

現時点での我々の地球におけるエネルギー出力(そしてGDP)が年々2~3%ずつ上昇するならば、我々はまず「タイプI」の段階に到達するまでに更に1~2世紀かかり、そして「タイプII」段階に至るまでには数千年かかると考えられる。
なお、我々人類が「タイプIII」段階に到達するためには最低でも恒星間の旅行能力が必須となる ─ が、ここまでテクノロジーが到達するなど我々人類は100万年かかっても不可能との見方すらある。


仮に、我々人類が「タイプI」の文明段階に到達したとする。
その場合、化石燃料の使用可能量を問わず核融合エネルギーを活用しているはずであり、また宇宙空間にての太陽エネルギーも大いに活用していると想定出来る。
そして仮に、我々人類が「タイプII」の文明段階に到達するならば、それは「タイプI」段階での我が地球のエネルギーを全て使い果たした時ではないか。

「タイプII」段階であれば、我々人類は集団で地球から脱出することはむろん、地球自身をもまた接近する小惑星の進路をも曲げられるだけのエネルギーを既に手にしているであろう。
恒星からエネルギーを効率よく得るために「ダイソン球」をも活用しているだろう。
また我々自身が他の惑星に移住するにあたり、ナノテクノロジーによる資材および建造物の超軽量化が有益である。
それでも、これら機械類が放射する赤外線の熱放射は避けられないので、その惑星における長期的なエントロピー増大を回避するには更に他の天体に機械設備を分散設置してゆくことになる。

以上の推定が正しいとして ─ じっさい既に「タイプII」段階に入っている異星人がエネルギー出力を(熱量を)増大させているさまを、我々人類は未だ確認していない。
尤も、そんな異星人たちは既に反重力や重力波を既に大いに活用し、時空すら超えているかもしれない。


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『宇宙の始まりに何が起きたのか 杉山直・著 講談社Blue Backs より

・宇宙全体の構成元素のほとんどは水素とヘリウムであり、たとえば天の川銀河では質量比で98%が(原子数換算で99.5%が)水素とヘリウム。

恒星は、水素が核融合反応を起こしヘリウムが作られることによっておこり、水素を使い果たすと、さらにヘリウムが核融合反応を起こして炭素や酸素などが作られ、太陽のように「軽い」恒星においては、ここで核融合反応が終わる。

さらに「重い」恒星においては、中心核にて炭素が核融合反応してケイ素やマグネシウムなどが生成され、さらなる核融合反応によって最終的には鉄までが生成される。

よって、ヘリウムよりも原子番号の大きな(陽子数の多い)元素の核融合反応→生成は「どこかの恒星の中」でなされていることになる。

・だが、鉄よりも原子番号の大きな金などなどの元素の生成にては、核融合反応のためのエネルギーが超巨大でなければならない。
それらの超巨大なエネルギーは、超新星爆発から生じたであろう中性子の原子核そのもののごとき重い天体(いわゆる中性子星)が起源であり、それらの衝突によってもたらされてきたのでは、と想定されてきた。

2017年の重力波の検出分析をきっかけに、この中性子星による超巨大エネルギー起源説が検証されたことにはなり、これがあらゆる元素生成の核融合反応を完全に解明したとまではいかぬにせよ、更なるスタディが期待されている。


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『爆発する宇宙 138億年の宇宙進化 戸谷友則・著 講談社Blue Backs』より

「化学的燃焼(結合)」と「核燃焼(融合)」と「静止質量エネルギー」にてエネルギー大小を比較; 
スケール関係を明瞭にするため荷電粒子/電位ごとの電子ボルト[eV]ベースで表現。
(※なお6.3 x 1018[eV]≒1.00[J]である。)

或る物質にて、電子の化学的燃焼(結合)エネルギーは1[eV]程度。
一方で、これら物質の原子核の陽子と中性子の核燃焼(融合)エネルギーは1メガ[eV]であり、電子の化学的結合エネルギーの1,000,000倍もある。
ところが、これら物質にて(電子の質量はほとんどゼロとして)陽子と中性子の静止質量エネルギーを計算すると1ギガ[eV]、つまり陽子と中性子の核燃焼(結合)エネルギーのさらに1000倍にあたる。
この比較から、それぞれのエネルギー間におけるケタ外れの大小差も分かる。

太陽がその一生のうちに放出するエネルギーなど、超巨大スケールの検証となると、さらに別の科学的論拠も起用され、それが「静止質量エネルギー」。

静止質量エネルギーは相対性理論(E=mc2)によって導かれるもの ─ 或る質量を有する物体につき、その運動エネルギーが0であっても、一方で光速はいつでもどこでも不変であり、ここからこの’質量そのものが有するエネルギー’を定義している。
(わずか質量1kgの物体であっても、その静止質量エネルギーは約 1017 [J] にもなる。)

太陽内部のプラズマによって’毎秒'おこる核融合の出力エネルギー: 4 x 1026 [J] /s
ここで核融合による「核燃焼の効率」、太陽の「質量」、これらによる「静止質量エネルギー」の演繹、それに恒星としての「推定寿命時間」も勘案すると ─
太陽が寿命(100億年)の間に燃焼放出するエネルギー: 1044 [J]


以上