2025/02/26

Think Big (2)


人間自身は物質で出来ているので、’物理上の保存則’に拠っている。
さらに、その人間が信奉する数学はしばしば’対称性’を成している。
ならば、宇宙は原初以来ずーっと同じものの同じ運動のみで成っていることに…
それでは、’エネルギー(エントロピー)の不可逆性’とどう関わってくるのかな?

学術素人の僕にはさっぱり収まりがつかない。
このウヤムヤさの内にこそSF(フィクション)が在るのではないか。


・観察/描写に則った、物質の属性分類と表現形式。
まず、物質の属性をその’粒子性’とみて、それぞれ相応の一般法則を記す。
あるいは、その物質の固有の状態を’波動性’とみて、波動関数で表す。
さらに、’固有のベクトル/行列’とみなし、線形代数で表す…。

だから何だってんだ?文系あがりの俺だってこの程度の概説は分かる。
もちろん経過時間だの(非)局在性だのを絡めると難度がどかーんと上がることも分かっている。


・’思考’は物質同士の反応だろうか?
宇宙のどこかで、さまざまな物質粒子が、遥か遠大な時間ドカンドカンとぶつかり合っていたら、いずれそこから何らかの’思考物質’が生じることがありうるか?
それら’思考物質’が再現性や対称性に則って経路や回路を成するとしたら、数学そのものではないか?

…とすると、物質そのものが数学を成していることに?
……とするとだな、再現性にも対称性にも則っていない物質と運動は、数学に乗っかるっことはなく、すると我々にも解析のしようがない??


・「情報」とはじつに不明瞭なタームだ。
いったい情報とは物質か、媒体か、人間論理か?
ノイマン→シャノンらによる情報通信理論は、熱力学になぞらえて、人間なりの一定の秩序情報の確定量/未確定量をエントロピー表現しつつ、必要な電気伝送路を定義。まあそんなようなもん。
してみれば情報とは電気電子つまり物質量であるともいえるが、ここで入出力される秩序情報そのものはあくまで人間論理であって物質ではない。
…いや、やっぱり物質のうちに人間論理が在るのだろうか?


・「モデル化」という日本語は曖昧で、模倣なのか例示なのか抽象化なのかハッキリせず、技術設計者と怒鳴りあったこともある。


・いかなる電磁波(場)にても、いかなる重力下にても、いかなる物質組成の環境にても精密に駆動し続ける ─ そういう全宇宙対応型のコンピュータやロボットを製作出来るだろうか?
もし出来ぬのならば、物理は数学に敗れたことになるのではないか。

もし出来てしまったならば、それらコンピュータやロボットはおのれらを「数学そのもの」だと信じ、さらに宇宙そのものも数学の系であると信じ…


・真空空間においても消えることなくずっと保存される数学はありうるだろうか?
真空空間にても人間やロボットを働かせる、そんなプログラムがありうるだろうか?
ありうるとすると、どこに保存され、あるいはどのように転送されうるのだろうか?


・あらゆる系には入口があり、そして出口もあるという。
宇宙や自然はそうとも言えよう。
だから如何なる袋小路からも必ず脱出できると。
しかし数学においては、入口も出口も無いのではないかな。
だから(少なくとも人間にとっては)難しいんだよ、小憎らしいほどに難しい。
吸っても吐いても分からないんだ。
生きても死んでも分からないんじゃないかな。


・プログラミング言語について。
いわゆる言語は知識命題とロジックの組み合わせから成るので、たとえロジックが正しくとも書いているやつがキチガイでは意味を成さない。
しかしプログラミングは数学と同様にロジックのみから成るので、書いているやつがキチガイでも成り立ちうるんだよこれが。


・「人間の数学」はあくまで人間の本能から生じたものか、それとも宇宙全体の永遠の真理なのだろうか?
或るサイコロが地球上で1の目を出す確率と、同じサイコロが月面上で1の目を出す確率は、きっと同じだろう。
ゆえに「人間数学」は全宇宙の真理といえるのだろうか?


・かつて東芝に就職したころ。
「ハードウェア(物質)の内にこそさまざまなソフトウェア(構成論理)が在りますね?」と年長者たちに話しかけたら、「バカ、逆も真なりだ」と。
ならば世界中の通貨を合わせたら地球をもう1つ作れるのかと、当時の僕は訝った。


・コンピュータはソフトウェア技術だと、数学マニアなどは言う。
しかしソフトウェアの再現性や安定性は、ハードウェア/物質/電気在ってこそでしょう。
そしてハードウェア/物質/電気の在りようを説くのが物理学。
ひっくるめて見れば、コンピュータは物理学上の実在、だからノーベル物理学賞の対象に…?


・「論理」を組み合わせ続けていくと「物質に成る」だろうか?
もっと端的に、AIになんらかの数学計算をひたすら継続させると、このAI自身が体細胞や脳神経に成りうるか?
また、生命「情報」は物質か論理か?「心(こころ)」はどうか?
今般のノーベル物理学賞きっかけにいろいろ考えてしまう。


・「宇宙のエントロピー増大」
「核融合(素粒子などの多様化)」
「生物種と個体の多様化」
こうして並べてみると科学解釈上の’つながり’は分からなくもないが、汎化学習を続けたAIは統一解釈を提示できるのかな。
(AI/ネットワーク自身の物理コンフィグから何か自覚しうるものなのか?)


・もしもAIがあらゆる物質の運動について「逆」学習≒忘却のごときを進めていくと、いずれエントロピー最小状態ビッグバンの在りようを解明する?


・数学は’無限’を前提として成り立つ。
それでは、生成AIは汎化学習によって「生と死」を理解出来るようになるだろうか?
或いは、いつか人間が全て居なくなっても、AIは宇宙のどこかで何らかの物資の形質をとり、何らかの数理演算を延々と続けることになる…? 


・AIに訊いてみた。
「1000年後の人間はどんな言語を話しているだろうか?」
すると、「データが希少なので分かりません」 と返答してきた。
更にAIに訊いてみた。
「100万年後の数学はどのようなものに…?」
すると「ふっふふふふ」と笑い声が ─


・『何も考えるな』『何もするな』というプログラムがありうるだろうか?
これらコマンドはどこから誰に発せられるのかな。


・地球人類がこよなく信頼するAIに宇宙人がハッキング仕掛けたとして、そのため却って地球が幸せになったとすると、ハッキングはウイルス同様に人類をさまざま変化させ強化もさせ
 ─ となると、そのハッカー宇宙人はいったいどういう存在なのか。


・学校の授業で或る簡単な関数に出っくわし、これは定義域も極限もハッキリした「連続」であるとする。
一方、夢の中でも全く同じ関数に出っくわすが、こちらは定義域や極限が判然としない「不連続」とする。
以上から、夢は「不連続」であると言えるだろうか?


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さらに続く。
今度は人間の損得も大いに踏まえつつ綴ってみよう。