2020/04/18

高校や予備校ではあまり教わらない英語

大学受験生の諸君、現下の異常事態の日々においてすっかりヒマをもてあましていることだろう、 Me, tooだ。
きっと今頃は、英語の勉強って何だろう?などと一丁前に思い悩んでいる子も多いのではないか…そんな諸君らのために、いっそう悩ましい論題を呈しておくから、さぁ覚悟しろ、brace yourself !

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① 言語って、そもそも何だろう?

我々の思念は本来モヤモヤとしたものであろう。
我々はこのモヤモヤを 「〇〇が △△を ××する」 というふうに分節と単語のまとまりとして認識が出来、だから表現も出来、これをいわゆる分節化(segmentation)という ─ と思う。
分節化が不明瞭な場合にこれを言霊といい、分節化のルールが厳密に定められると言語になる。
とりわけ欧米の言語は、思念の分節化がSVOCなどと鉄骨部材のごとくガチンガチンにルール化されている。

物質や物体とそれらのアクションを精密に分節化すると、いわゆる理科の表現となる。
ここで、'must'が適用できる表現をいわゆる物理学や化学といい、そこまで厳格ではなくとも'can'は適用できる表現をいわゆる生物学というのではないか。
一方で、人間と行為について分節化をしていくと、いわゆる経済学や会計学や法律学などの社会科の表現となる。

とくに英語世界などでは人間を物質や物体として捉えているので、総じて理科式の表現がベースとなっているような気がする。
https://timefetcher.blogspot.com/2018/05/blog-post_28.html

以上、言語とは何かについての話はおわり。

※ なお、数学やソフトウェア(機械語)も我々のモヤモヤとした思念の分節化表現ではあり、しかもそのルールだけは最高に精密である。
しかし、これらにはそもそも単語が無いので、分節の複製や組み替えや転送は無制限に自由自在となっており、とても言語とは見做せないように察せられ、むしろ口下手で筆不精の人の方が向いているような気がする。

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② ところで。
欧米語ほどではないにせよ、日本語は分節化の秩序も単語の意味もそこそこ厳密であり、だから会話を長々と継続せずとも意思を一気にバーンと疎通し易い。
一方で、シナの言語は分節化の秩序が地方ごと(さらに宗族ごと?)にバラついており、単語の意味も異なっているため、意思の疎通のためにかなり長々と会話を継続しなければならない ─ という。

このように分節化のマナーの異なる日本人とシナ人が、英語を用いた場合、どのくらい似ているのか或いは似ていないのか?
日中間の親睦や理解のため、およびセキュリティにかかる問題としても、少なからず考慮すべきことであろう。

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③ 入試英語においては、さまざまな学術記事の類が多く引用されている。
それら記事の論旨が学生向けにふさわしい中立なものか、はたまた思想的に著しく歪曲されているものか、それは単語起用が妥当か否かにかかってくる ─ だから読む側としても単語そのものの真意には鋭敏でありたい。


<例えば、以下列挙するものについて考えてみたい。>

・入試の英単語は実践的なものほどよろしい、そして抽象度の高い単語は望ましくない、といわれる。
それでは、'possibility', 'probability', 'actuality', 'reality' を峻別させる英語問題は実践的に望ましいものだろうか、はたまた、抽象的に過ぎるため望ましくないのだろうか?
ね、ちょっと考えるとすぐこういう疑問につきあたるんだ、単語というものはこのくらい精密でありかつ学際的でもあるんだ。

・いわゆる受験の英熟語'save time'について、「時間を節約する」との意とされる。
しかし、人間には時間を量的に縮小させることは出来ない、よって時間を節約するなど不可能、むしろこれは「時間あたりのエネルギーと仕事の効率を上げる」が真意だろう。
えっ?屁理屈だって?どこが屁理屈なんだ?!
むしろ、学生諸君は平素からこのくらい学術思考に鋭敏であるくらいで丁度いいんだ。

高校までの物理は、電荷など「何らかの実体」の「量」と「速さ」と「方位」と「時間」による「力」と「運動」、それら複合してのエネルギーと仕事(量)、以上おわり ─ と一応は納得できる。
さて、物理の教科書には英単語がワンサカと載っているが、これによれば、電場や電流は「強さ(intensity)」だという。
ん?「強さ」とは「力」のことか?と悩む子がきっと居るのではないか。
それでは、いったい「強さ(intensity)」とは何かについて、ウィキで見れば「抵抗力」「硬度」うんぬんとある。

これらと電場や電流とどう連環させて考えればよいのか、いよいよ訳が分からなくなる。
そこを説明するのが英語教師のつとめではないか。


・ほとんどの英語教師は、'gravitational acceleration' と 'acceleration of gravity' が同じか異なるかを指摘出来ない。
中学理科の教科書にもある汎用概念なのだが。
うーん、うーんと考えてから「異なる!」と答える人は、学識が絶無なのか、そうでなければ 'of' に幻惑されてしまうのか。
なるほど、 'of' は英語学習において最も難解な語のひとつではある。

・'free'という英単語は真意の解釈が難しいのでは?
「あらゆる力から影響されない」の意だとすると、'freedom of choice(s)' や'freedom of speech'はどうなるのだろうか。
'freedom in choices'なら分かるよ。
難しいのはむしろ'of'の方か。

・或る英文問題集の執筆にて、石油やシェールオイルなどについての文脈で'hydrocarbon'と記したら、この語は難度が高いから取り消せだと。
しかし、これが「炭化水素」だと気づく高校生だってワンサカといるはず。
そもそも、炭化水素こそは学校の理科と社会科の両方にて最も普遍的に挙げられる物質だぜ、難度が高いとはどういうことだろうか?

・英語で'artificial'は人工素材による何かであり、'man-made'は人為に因る何か。
では、半導体はどちらか?
方程式はどちらか?電子通貨は?法律は?
なぜ人工知能は'Artificial Intelligence'というのか?
上っ面の語義だけ知っていても歯が立たない論題だ、だから学術知識を日頃から増強すべきだ。
(そういえば、どうして 'The Internet' と大文字で表現するのかな?知ってる?知ってんだろこのくらいは。)

・先の早稲田文化構想学部の入試英語、大問I(A)にて、アイヌや沖縄人などは'indigenous peoples'とある。
直後には、'era of Japanese colonialism'に日本に来た朝鮮人や中国人の子孫が云々ともある。
どちらも、名詞の意味が史実に則っていない ─ だから論旨としてもおかしなものである。

このように、実際に大学入試で出題された英文解釈のうちには、単語の起用がどうもおかしなものが散見される。
だからこそ、学生諸君もそして英語教師も、英語以前に理科や社会科の教養を…

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以上
気が向いたら続きを記す。